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やっと完成です。注文して作ってもらっていた紐が長かったのでカットしてタッセルを付けました。一先ず、暫くはこのままで、また暫くしたら短い紐を注文して直してプレーンな物に変えようかと思います。

ライニング少し見えるのでライニングについてご説明。足首周りは甲革に使われるしっかりとしたコシの有るカーフを使用しております。その他、足との摩擦の大きな部分は耐久性の有るゴートを使用しました。
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靴底はこんな感じです。つやのある部分はピアノ塗装並みに艶が有ります。勿論、履いちゃえばそれまでですが、せっかく作るなら、贅沢な素材を使ってとことん手間をかけるのが手製靴です。今回の底材はイタリアのベンズです。非常に硬く耐久性があります。ヒールも同様の素材を使用しております。
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下地作りのかいも有り、ピカピカのヒールに仕上がっております。工具の柄が写り込んでいるのが御分かり頂けると思います。ただただ光らすだけではプラスチックに見えるので、風合いを残しつつ艶を出す様に心がけてます。

そしてつるんとした継ぎ目の無いお尻が愛らしいです。
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コバはこんな感じです。写真では伝わりにくいかも知れませんが、ウィールで付けたコバ上面の凸凹の凹に、一目一目に糸が落ち、手縫い特有の表情を見せております。機械では出ない風合いです

以上、チャッカブーツでした。秋にブーツを作ってみては如何でしょうか?因に今ご注文頂くと、お渡しは真冬になってしまいますが....。

申し訳ないです。夏に、このサンプルを作って御見せするべきでしたね。

製法によって価格は異なりますが、下は6万円台から御注文頂けます。ご興味有る方は、お気軽にご相談ください。
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ここ数日で仕上げるつもりで進めておりました、チャッカブーツもそろそろ終盤にはいりました。

こちらは今回使用するコバゴテです。工具はどれもそうですが、コテの類いは得に職人によって加工が施されその職人にとって使い易い様カスタムされているので、もの凄く大切な物です。

靴を作るごとに、出来上がりを見ながら改良を加えて来た物で、今迄の積み重ねで出来た工具なのです。

使わない人から見れば、汚い工具に見えますが靴にあたる部分は鏡の様に磨き上げて有ります。
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コテがはまる調度いい厚みになる様にウェルト上面を薄く面を取りました。この後、インクを塗り、また紙ヤスリで表面を整えて、そしてまたインク、それを今度は布で磨き上げてコテがけです。
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ヒールも同様。左がインクを塗った状態。右がインクを塗り紙ヤスリをかけて再度インクを塗った状態です。
左は、面のばらつきが見られます。対して右は、面が整いました。

そして、布で磨くと更にさらさらの表面に。この後、コバ、ヒール、ソールとコテをかけて行きます。
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そして、コテがけの写真を忘れちゃいました。ごめんなさい。いきなり、ビニールを剥がした写真になりました。
靴底はこんな感じの全カラス仕上げ。手製靴特有のソールのおなかの膨らみが非常に美しく映える仕様かなと思っております。
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ビニールに包まれていたので忘れていましたが、実はこんな靴でしたね。
スウェードですので、仕上げてもさほどこの写真と印象は変わりませんが明日にでも仕上げをしようと思います。
仕上がりましたらまた、写真をupします。

実物は、写真と比べ物になりません。手製の独特の雰囲気を感じて頂けると思います。修理等で当店においでの際は、是非手に取ってご覧下さい。

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先日、ヒールが積み上がり今日はその続きの作業をしていました。
写真では先日の状態とあまり区別のつかない状態ですが、先日は包丁で切り揃え、ヤスリがけしたガサガサの状態でした。今日はガラスと紙ヤスリを使い表面がツルツルの状態になってます。
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ソール側のヒールの断面もツルツルです。この後、インクを入れて更に紙ヤスリでツルツルに仕上げて、またインクを入れます。それを更に少量の水と布で磨き上げてやっとコテをかける事ができます。下地をここ迄しかり作ってやると仕上がりが全く違ってきます。
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おかげさまで先週、先々週と忙しくさせて頂きましたので、サンプルのチャッカブーツが放ったらかしになってました。そこで、本日定休日ですが朝から出て来て作業しておりました。

朝早く人気の少ない休日のオフィス街は大好きで、そんなひっそりとした中、好きな音楽で作業するのは気持ちが良いです。作業がはかどりました。

先日左足のみ出し縫いが終わった状態で止まっていたので、本日右足も縫い上げて、ヒールの積み上げまで終わりました。IMG_113220100926190326.jpg
一周ぐるりと厚みのあるどしっとしたコバに対して、ヒールを踵の形から自然に流れる様に前方へセットインして、ナチュラルで上品なヒール形状にしました。

靴の形にはなりましたが、完成度はまだ6~7割程度です。ここから細々とした作業を経て完成となります。勿論これ迄の作業も大切ですが、ここからの作業で靴の表情は大きく変わる物だと考えております。


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今日は、出し縫いを片足終わらせました。
前の職場には、出し縫いを、朝早く起きて家で縫ってくる先輩がいました。本当に朝飯前の出し縫いです。
ミラノの年配の職人さんは毎日、毎朝6時頃から仕事をしていました。
と言う事で彼らを見習い、営業前に出し縫いをと普段より2時間早く出勤し、出し縫いをしました。

先ず写真は、先日コルクを詰め終えた状態から、ある程度のウェルトの出幅を決めて、ウェルト包丁で切り整えて、ヒール周りにハチマキと言われる馬蹄型の革を巻いたところです。本底は、びっしょりです。一昼夜水に付け柔らかくしてます。

ハチマキは、ヒールを着ける位置の底面の膨らみを取る役割が有ります。これとは別で、より踵がガチッと食らい付いた表現ができる、本底を貼った後に付ける作り方も有ります。気になる方は、過去の注文靴をご覧下さい。

今回は、ハチマキを先に着けたにも関わらず見た目は後から付けたものと遜色の無い様なヒール周りを目指し、本底を一切加工せずに全周5ミリの厚みで、気持ち上品、気持ちどっしりの底着けにするつもりです。抽象的ですが、出来上がりを見てください。意図している事が、おそらく伝わると思います。
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でっ、いきなり縫い上がってます。
途中経過の写真を忘れてしまいました。営業時間迄に縫い上げねばとの焦りからでしょう。

基本、オールソールの修理などで行っている作業と同じです。本底を張り合わせた後、ウェルトに合わせ本底を切り回します。そして、ここが修理と少し異なるところでウィールをかけます。縫いたいピッチのギザギザをウェルト上に付けます。このピッチも色々有りますが、今回カジュアルな靴によく使われるピッチにました。約3ミリ1ステッチのピッチです。

後は、またオールソールの修理同様、断面から包丁を入れて、革を一度起こし、中に縫い糸が収まる溝を作って縫いに入ります。
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ウィールで付けたギザの谷を縫って行くとこんな感じです。
縫うと言っても、縫い糸の加工も有ります。その加工に使う、松脂の準備も有ります。縫い出す迄また時間がかかります。そして、縫い出しても、3ミリずつしか進めません時間がかかります。

と言う事で、ここを機械で縫うと物の数十秒です。そして靴としての値段もぐっと下がります。

しかし、機械でこの縫い目の風合いは出せません。勿論、靴としての機能は、機械で縫っても手で縫ってもほぼ一緒です。そして、機械には機械の良さが有ります。好み、こだわりの世界ですね。

しかし、一度靴に魅了されるとすぐ次に手を出したくなり、違うデザイン、違う革、もっと良い靴と底なしに...。個人的に靴は、一種の嗜好品かと思ってます。私もその結果作り手に回りました。