2016.06.25
少しアバンギャルドな靴。比翼仕立て

コチラは、靴紐が羽根の下に隠れる比翼仕立ての靴です。
あまり目にしない少しアバンギャルドな印象の靴ですが、私共の靴作りは、メンテナンスをしながら永年愛用する事が出来るハンドソーンウェルテッドと言う製法で製作している為、アバンギャルド故に飽きてしまう、時間の経過と共に廃れる様な靴にはしたく有りませんでした。
素材は勿論、細かなディテールにも手間隙かけて、永年愛用頂ける少しアバンギャルドな靴になったと思います。
とは言え、比翼仕立ての靴を目にする機会少ないと言うだけで、今となっては古典の一部かも知れませんね。

そして、何よりも特徴は靴紐が羽根の裏に隠れていてつるんとしている点。だったら勿論ヒールも縫い目無しのシームレスバックです。
爪先もヒールもつるんつるんです。

更に靴底も半カラス仕上げでつるんつるんです。

では、接ぎは何処に行ったかと言うと、カカトの内側へ逃がしてあります。

そして、この接ぎは切りっぱなしで革の断面が表に見えない様にカールエッジと言う処理してあります。
カールエッジは革を薄く漉いて内側へ折り込み、そして折り込んだ革の厚みが表に出ない様に更に漉きかけると言う裁断面の処理に仕方です。接ぎには断面が無く、つるんつるんな吟面が上品な印象を与えてくれます。
あと、ヒールやフマズの雰囲気もドレッシーな仕立てとなっております。かしこまった式典でない限りドレスシューズとして大活躍してくれるでしょう。
以上、今回の注文靴は¥180640也。
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