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コチラの靴はソールがボロボロで履き様のない状態で御持ち込み下さいました。
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問題のソールはこの様な状態です。ウレタンソールが過水分解して、手で触るだけで砕け落ちる状態です。ウレタンは、丈夫な素材ですが、靴を履かなかったとしても、置いておくだけで経年の加水分解によってこの様な状態になってしまいます。
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靴の製法はグッドイヤー製法ですので、靴底以外の部分に問題がなければ、問題なく修理することができます。

今回は、御客様が希望の仕様を簡単な絵にして御持ち込みくださいましたので、御希望の仕様での完全復活を目指します。と、言う事で靴底は勿論、雰囲気に欠けるプラスティック製のウェルトも交換するので外しました。
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そして、本革ウェルトでリウェルトです。
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そして、ソールの貼り合わせです。今回の仕様は5mmのソールにVibramのタンクハーフソール#2333になっております。
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そして、ハーフソールも一緒に縫い上がりです。フマズはチャネル仕上げで、縫い目がソールの中に隠れて見えませんが、しっかりと縫われております。
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そして、ヒールは革の積み上げをはさんでトップリフトはVibram#4333です。ハーフソールとの相性はいい感じですね。
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そして、靴底、コバを磨き上げて、色を入れない素上げで完成です。
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仕上がりはこんな感じです。恐らくオリジナルを凌駕した仕上がりとなったはずです。

以上、今回の修理は¥21500也。

デットストックの靴や、長期保管していたヴィンテージシューズを履こうと思うと靴底が砕ける様な場合、製法によってはこの靴の様に完全復活も可能です。アッパーのデザインが気に入っていて、革の状態がいい靴なら処分する前に是非ご相談下さい。それは、最高のレストアベースです。

錆びだらけのクラシックカーをピカピカの新車の様にレストアする感覚で、復活させて見せます。


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