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以前より注文頂いている靴の制作も後もう少しのところ迄来ているので、新たに御注文頂いた靴に取りかかります。

フォーマルな装いをする時には今後末永くこの靴を履くつもりだからしっかりとした作りで、しかしあくまでも歩く為の道具と考えているので過剰な装飾等は控えたいと言うご希望のお客様に、9分仕立てのオックスフォードを提案させて頂きました。

9部仕立てとオールハンドメイドの大きな違いは、最後の出し縫いを手で縫うか、機械で縫うかです。
手縫いの良さとしては、手縫いにしか出来ない表現があり、よりドレッシー、エレガント、フォーマルに見せる事が出来ます。しかし、時間は機械で縫う何十倍もかかります。その分価格にも大きな差が出ます。

この写真は、仮縫い用に革を取るため、革を広げたところです。当店非常に小さい為床のほとんどが隠れています。牛が1頭お店に入って来た事を考えればこの大きさは頷けますが。

そして丸で囲った部分が今回仮縫いで使用する為に切り取った部分です。

最も肌理の荒く、傷の多い頭部分の脇を使います。本番ではその反対の背中に近いお尻部分を使います。同じ牛でも部位によって全く質感は異なります。牛だけ有って、焼き肉と同じですね。
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切り取った革にラフに型入れをしました。色んな、傷や筋が入っているのがお分かりですか?脇の部分は大体がこんな感じですので、これほど大きな革でも使える部分は限られてきます。
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そして、採寸を元に木型を補正したところです。木型はベースとなる木型に革を盛って足に近づける方法で制作しました。これも、9分仕立てと同じ感覚に捉えて頂ければと思います。

ご希望次第で、削り出してヒールの大きさや靴に足が入る角度迄を突き詰めます。やはり、こちらも時間とコストが大幅に変わってきます。その分、より美しい靴には仕上がります。とはいえ、この制作方法でも既製の靴との違いは感じて頂けると思います。

右は、先ほど切り出した革から仮縫い用のアッパーを制作し、仮釣りした状態です。
この後、仮縫い用の靴の本制作に入ります。


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