fc2ブログ
前々より製作中の 9分仕立てのオックスフォードの仮縫い、フィッティングを終え、大きな修正も無く本制作に取りかかりました。

本日は、芯を制作です。大体の革靴は、爪先と踵が硬く出来ています。それは、芯が入っているからです。
IMG_156920101124153159.jpg
写真の様になるべく無駄のでない様に芯を型入れします。これは、比較的厚みの薄いとされるベリーと言われる牛の脇の部分です。
IMG_157120101124153236.jpg
切り出した所です。このままではとても靴の中に収まりませんので今から、加工をして行きます。
IMG_157220101124153256.jpg
先ずはお湯に浸け込んでもみます。革は濡らす物ではないと思われがちですが、靴を作る作業では要所で濡らす事が意外と大切だったりします。

お湯が茶色いのは、革を鞣す時の渋がお湯に出て来ているからです。
IMG_157020101124153421.jpgIMG_157420101124153417.jpg
お湯に浸けてもむ事で繊維がふやけて膨らみ加工し易くなります。
濡らす前、濡らした後での厚みの違いは歴然です。
IMG_157620101124153451.jpg
そして包丁で、厚みを調整して行きます。靴のとの境界部に当たる端の厚みは0に近づけ、回り込んで中底の下に入る部分は厚すぎず、薄すぎずの程よい厚みを持たせます。そしてちょうど靴の上、爪先にあたる部分は2ミリ強の厚みを残します。

大理石のプレートの上に有るのは、削り落とした余分な肉です。この作業は細々した作業ですが、結構なゴミが出ます。
IMG_157720101124153512.jpg
更に、端を0に近づけたい部分はガラスを使って薄くします。
IMG_157820101124153535.jpg
最後はハンマーで叩いて、センターラインを引いて完成です。

端は更に0になる様にハンマーを外に向かって滑らす感じで叩いてます。真ん中は、厚みを均一にする気持ちで叩くと言うより撫で付ける感覚です。

乾くと若干縮みが出て、厚みは約2ミリになる予定です。厚みは、その為の2ミリ強でした。

説明を追っていると面倒な作業に思えますが、ここで手を抜くと、芯の厚みが靴の中から浮かび上がってみっともない靴になります。


スポンサーサイト



Secret

TrackBackURL
→http://bontajp.blog134.fc2.com/tb.php/159-0d42186b