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2010.07.01 ヒール
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先日出し縫いが終わり、ヒールを積んでいく作業に入りました。修理をしていてお客様がよく、ヒールを木と勘違いされている方が多くいらっしゃいます。実際、木で作られた靴も有りますが、ほとんどが革です。

その革を一枚づつ積んでいきます。単純に貼付けるだけでなく、一枚目の革は、木型底面の丸みを本底がとらえているので、その丸みを無くす為に革を馬蹄型に切り、貼付けます。

そして、二枚目の革は先ほどの一枚目では取りきれなかった丸みが収まる様に革をお椀状に削り、丸みにお椀をかぶせてフラットを目指します。フラットになったところで、今度は実際の枚数を仮で重ねて見て、ヒール後端部がちゃんと接地するかを見ます。仮にこの時点で1ミリ程後端部が浮いていたら、ヒールの付け根部分を1ミリ程削り、ちゃんと接地するまで微調整を重ねます。

そして3枚目は、そのまま張ります。なぜ、3枚目で微調整をしないかというと、この3枚目は、トップリフト(一番上に来る革)の手前の革で、仮にトップリフトのゴムを超えてこの革が削れるまで履き、修理のタイミングが遅れた場合でも、この革を剥がし、新しい革を貼るだけで修理可能だからです。

そして最後のトップリフトです。このトップリフトもゴム部分と革部分を各々加工して作ってます。その詳細は、長くなるので次回ヒールの作業の時にでも紹介します。

今から積み上がったヒールを最終的な形に切り整えていきます。
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