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2011.01.26
オールデンチャッカブーツ減りすぎたカカトを元に戻す。

オールデンのコードバンのチャッカブーツです。風格が有りますね。

前から見ると風格ある顔つきですが、かかとが減りすぎて、こんな感じになってます。

裏から見ると、ゴムが完全にすり減って、ゴムの上まで削れています。

これを修理するには、まずゴムの層をはがし、ゴムの上の層もかなり削れていたので、奇麗に仕上げる為もう1層はがし交換します。
そしてはがしてみると、ヒールは擬革でした。本物の革ではなく、革くずとファイバーを混ぜた物を圧縮して形成して作った物です。この靴にはオールソールの跡が見られるので、おそらくその修理をした方が革の代わりに使ったのでしょう。
取分け、擬革でも問題は有りませんが、革と違って繊維が密に絡み合っている素材ではないので、ペラッと1枚はがそうとすると写真の様に割れてしまいます。また、革と比べて固く地面からの衝撃は伝わり易いです。

ペラッと外れない擬革を、グラインダーで奇麗に落とし、新しく革を使います。

革を貼りました。

ヒールの型に合わせて、余分な革を切り落としました.

そして、今度はゴム付きの革を貼って同様に包丁で切りそろえました。

切りそろえたヒールにヤスリをかけて、インクを塗って、底面に飾り釘を打ちました。

最後は、仕上で要所にコテをかけて、磨けばご覧の様に新品の靴のようなカカトの完成です。
以上今回のカカトの復活は¥2900也。
知らず知らずの間に、かかとが減りすぎて、靴に対する愛情が薄れてしまいがちですが、ここまで復活します。あきらめないで、愛情を注いで、修理に出してあげて下さい。
この靴は、アッパーのケアも依頼されておりますので、本日はコードバンクリームを塗り込んで一晩寝かせます。また明日にでも奇麗になったアッパーをご紹介できればと思います。
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