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ヒールの交換でお持ち込み頂いたのですが、この靴についての悩みを伺っておりましたら、リウェルとする事になりました。

あまり聞き馴染みの無い「リウェルト」なので、説明を入れておきます。リウェルトとは、ウェルトを縫い直す修理を言います。複数回のオールソールや、履き方によって、ウェルトもダメージを受けます。ダメージを受けたウェルトが修理に耐えれなくなった場合は、新しいウェルトを縫い付けるのです。

実際にこの靴も、過去に他店で一度オールソールされたそうです。
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そして、なぜリウェルとになったかと言いますと、すくい縫いの糸が切れて内外共に踏みつけ部分の口が開いているからです。
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靴を眺めながら、原因を考えておりましたが、実際に靴を開けてみて原因が判明しました。出し縫いの際にミシンの針がすくい縫いの糸を切りながら、出し縫いをかけていた事が原因でした。
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そして、ウェルトの上面から縫い跡を見ると、ほぼ全て元の穴を拾って縫ってあります。では、なぜ新品の時は口が開かず、オールソールしてしばらくすると口が開いたかと言うと、底面側の縫いをかける位置に原因が有ります。

実測で、ウェルト上面のエッジから縫い穴までの距離は2.5~3ミリです。しかし、この写真の革底のエッジから縫い穴までの距離は、約6ミリです。

仮に、裾広がりに革底がついていたら、この設定でも問題なかったでしょうが、コバの断面は、履き込んだ状態で地面に対してほぼ垂直でしたので、やはり内を縫い過ぎているのです。

内側から斜めに外に向かって縫う時に、針がすくい縫いを切っていたのです。

以上の様に原因が分かれば修理は簡単です。しっかり時間をかけて修理いたします。また後日、作業の進行に伴い、紹介させていただきます。
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