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2011.03.09
ドレスシューズを少しカジュアルなスペードソールへ。

昔買ったネイビーブルーのドレスシューズをお持ち込み頂きました。
買った当時は、ドレッシーに履いていたそうですが、今日的には少しぽってりとしていて、ドレスシューズとしては履き難くなって来たので、カスタマイズのご依頼でした。
厚みのあるハーフレザーソールを入れて、ソールに厚みを持たせる事でカジュアル感を出す提案をさせていただきました。

イタリアの底材ですが、元々は革の表面にべっとり顔料が塗られており、一目見た感じは奇麗に見え、そのままで仕上げてしまえば楽ですが、ケミカルな雰囲気が靴に合わないので一度顔料を剥がす為写真左はバフがけしています。
更に、靴の底面に沿い易い様、木の真ん中に凹みが着いた写真の木型の上で叩いて癖を付けています。

そして、靴にハーフソールを貼付ける為に加工しました。

そしてこちらが、貼付けた後です。この後、余分な革を切ります。

余分な革を切り回して、カカトも新しい物と付け替えました。だんだん凛々しくなりつつ有ります。

踏みつけ部分より前方が厚みが増してどっしりいたしました。有名なところでエドワードグリーンの靴に見られるスペードソールと言われる仕様です。
まだ色が白いのでふんわりした印象ですが、インクを入れると一気に引き締まります。

インクを入れたところです。引き締まりますね。この後仕上をすれば完了です。

レザーハーフソールとヒールを仕上げました。最初に顔料を落とし、見た目には汚くなっていたハーフソールも、仕上をすれば革本来の色と風合いでアジが出るといいますか、奇麗に仕上がります。

ソールは爪先は厚く、踏まず部分はスマートになっております。靴のデザインに似合ったカジュアル感が出たかと思います。

日頃から大切に御手入れされていた靴ですので軽く磨けばここまで奇麗に仕上がりました。
以上、今回のスペードソール(ヒール交換込み)¥6000也。
靴に見合ったカスタマイズ、数ある材料の中から最適な方法をお話し合いの元にご提案いたします。お気軽に御訪ねください。
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