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2011.06.02
ビスポークとセミオーダー2足の爪先を釣り込む。

先日より2足同時進行中の釣り込みですが、本日は爪先をまとめました。
こちらの写真は、先日終えたカカト周りから爪先にかけての釣り込み中です。

そして爪先部分を残し、その他は釣り込み終えて、ライニングをまとめた所です。

そして、アッパーを捲り上げ、以前作っておいた先芯を入れます。そして、後は木型の爪先の形を出す為に入念にハンマーで叩きます。

ハンマーで叩き終え、芯を硬化させるノリを塗った所です。このノリにも色々種類が有って、トウモロコシを主成分にその他混ぜ込み煮込んで自家製のノリを作ったりもします。
以前仕事である工場を訪問したとき、凄いにおいと小蠅がいっぱい飛んでいました。聞くと自家製のノリのせいだとの事。
当店で使用しているノリも放置しておくと、腐りだし悪臭を放ち小蠅がやってきます。
そして、靴の中の新聞紙は爪先の芯の段差を極力なくす為の工夫。とは言え、入念に芯を加工し、断面の厚みを極力0に近づけていますし、芯をライニングにかぶせた後も、芯の端を叩き、その後更にガラスで漉いて、手で触って段差を感じられないぐらい迄作業していますので、私はおまじない感覚でこの新聞紙を入れています。

そして、釣り込み終えました。革を引っ張って釘で止めるだけと簡単に見えますが、奇麗に釣り込むのは難しいです。
特に、起伏の激しい注文靴の木型になると一苦労する事も有ります。

取り敢えず今回は大きな苦労もなくこの様に釣り込めました。釣り込み前の癖付けの為の仮釣り込みで一手間かけた意味が有りました。
また、続きを後日ご紹介致します。
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