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2011.08.10
昔の職人さんが作った注文靴をオールソール。出し縫い

先日の続きで、昔の職人さんが作った靴のオールソールの出し縫いに入りました。
今回はアッパーのメッシュ部分がほつれ出している部分が有るので、この先一生履ける程長くないだろうから、出し縫いをミシンで縫えるなら、ミシンで縫って修理代をおさえたいとご要望がございました。
ですので、今回は機械で縫いました。ご覧の様に見事に同じ穴を拾っています。機械でも縫えるんです。
しかし100%同じ穴を拾っている訳ではなく95%と言った所でしょうか。ここまで細かい縫いですと、元穴を外すとウェルトにダメージが入り、仮に次回オールソールするのであれば、リウェルトが必要になります。
これが手縫いですと、同じ穴を100%拾えるため、ウェルトにダメージを与える事無く修理できます。勿論見た目の違いも多少は出て、奇麗に元の状態に戻ります。こだわる方、アッパーの状態がまだまだいい手製靴には手縫いで修理すると良いでしょうが、今回の靴の状態ですとミシンで縫うのが正解だと私も思います。

ミシンで出し縫いをかけましたが、さすがに手製靴です。ミシンが入らない部分が有ります。大きくえぐられた土踏まずです。
ここは手縫いで、一穴づつ拾って行きます。

そして縫い上げて、踵を積みました。体格のいいお客様を支える為、強靭なビブラムのサンライズリフトが選択されております。
この土踏まずのえぐりはあまり目にしないでしょう。ミシンが入らないのも当然です。
後は、仕上げをすれば完成です。完成後またご紹介します。
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