DSC0223020110929222727.gif
こちらは、チーニーの靴です。靴底に穴が開いたのでお持ち込み頂き、オールソールのご依頼です。
DSC0223220110929222719.gif
ご覧の様に、小さな穴が開き、サイドは口が開き出しております。

これから、靴をばらしてオールソールに入ります。

過去にも何度もご紹介したオールソールですが、一言で「靴をばらす」と言ってきましたが、その「靴をばらす」と言う作業が、一体どの様な作業なのかを御紹介しようと思います。
DSC0224020110929222651.gif
先ずカカトを外します。

写真は一枚目のゴムの層を剥がしている最中です。この靴の場合写真でも見て取れる様に、ペンチで引っ張るとゴムが伸びる程、強力に貼り付いております。
DSC0224320110929222643.gif
ゴムの層が剥がれるとこのような状態です。靴によって様々ですが、概ねどの靴も釘でヒールが固定されております。
DSC0224720110929224059.gif
釘でしっかりヒールが固定されておりますので、靴に無理な力をかけない様にカカト周りをしっかり掴んで、てこの原理でヒールを引き剥がします。
DSC0224920110929222635.gif
そして剥がれるとこの様になります。

この後、ソールを剥がしますがまた、ソールが釘で固定されております。
DSC0223320110929222709.gif
そしてソールを剥がす訳ですが、ソールは縫い付けられておりますので、ヒールの様にペンチで引き剥がす訳には行きません。

先ず、ウェルトとソールの間にマイナスドライバーをこじ入れてウェルトとソールの接着をはがします。
DSC0223820110929222659.gif
今度は、先ほどこじったウェルトとソールの間に包丁を入れて縫い糸をカットします。

この時、ウェルトを傷つけない様に刃の角度に注意しながら慎重にカットします。

この、出し縫いの糸は上糸(ウェルト上の糸)と下糸(靴底側の糸)の2本で縫われております。この上糸のみをカットする様に刃を入れるのが理想で、そうする事でこの後の作業が楽になります。

ウェルトを傷つけない様に慎重になり過ぎて、ウェルトに刃を触れない様にソールに近い部分で糸を切ると、下糸のみをカットする事となります。慣れれば、1足数十秒ですが、慣れる迄はここの加減が難しい所です。
DSC0225120110929222627.gif
そして、縫い糸が切れたら、カカト側から、カカトを剥がすのと同様テコの原理を使ってソールを剥がします。
DSC0225420110929230420.gif
この様に剥がれました。ヒール部分にまだソールが残っている様に見えますが、これはハチマキと言われるパーツで、これを剥がす必要は有りません。
DSC0226020110929222618.gif
ソールが剥がれておしまいでは有りません。

ウェルト上に残った出し縫いの糸を抜きます。

糸が残っていても新しいソールを縫い付ける事は可能です。ウェルト上にボサボサと古い糸が残り見た目に悪いだけです。実際、修理でお持ち込み頂く靴の中には縫い糸が残っている靴を目にする事がたまに有ります。

しかし、奇麗に仕上げる為糸は1目1目抜きます。

この時、先ほど申し上げた様に、下糸のみをカットした状態でウェルト側から上糸を引っ張っても、上糸に絡んだ下糸が邪魔して糸を抜くことができません。それ故、先ず上糸に絡んだ下糸を引き抜き、その後上糸を引き抜くと言った2度手間が生じてしまいます。
DSC0226420110929222611.gif
そして、全ての糸を抜き終えたら、光にかざして抜き忘れが無いかチェックです。

ここ迄がばらしの作業です。一言で「靴をばらす」と言っておりましたが、実はこれだけの行程が有ったんです。

また後日、続きをご紹介致します。普段触れる事の無い部分を御紹介できればと思っております。


スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://bontajp.blog134.fc2.com/tb.php/454-db550114