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こちら皇室の靴を作る大塚製靴のブランド、オオツカM-5の靴です。爪先の補修にお持ち込み頂きました。
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爪先はこの様にすり減り、口が開いて来ております。今回はこれに縫いをかけ直して、ビンテージスチールを取り付けます。

しかし、この靴は日本独自のヤハズ仕立てと言われるの靴底の仕上げです。一般的に、コバのエッジを「く」の字状に面取りし、歩きやすくするとともに、靴をスマートに見せることができると言われております。

このような事を言うとお叱りを受けるかもしれませんが、確かに上手な人が作れば奇麗にエッジの立ったスマートな靴に仕上がるでしょうけども、決して歩きやすくなるとは思えません。

履き比べた訳では有りませんが、どこかで誰かが尾びれを付け足した様に思えます。
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そして、口が開いたのを縫い直すのに要らない糸を全て抜きました。
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その後、減り過ぎた革を足して、スチールが納まる溝を先に作っておきます。
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そして、糸を抜いた部分を縫い直しました。これは、一穴ずつ拾って手縫いで縫い直しております。

白糸が縫い直した部分です。
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そして予め加工しておいた溝にスチールを固定しました。

このままではサイズが合っていないし、ヤハズの形をしておりませんので慎重に削って形を出します。
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そして、ヤハズの形を復元する様に削り、インクを塗ればこの様に復活です。
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最後にヤハズごてでエッジを引き立たせ完成です。

ヤハズ仕立ては日本の靴職人が考えた仕上げで、ヤハズ「らしい」・「ぽい」靴はたまに見かけますが、昔の熟練の職人さんの靴を見ると逸品です。

本当にスマートで引き締まった靴に見えます。その靴を頭に思い浮かべて、今回スチールを削りました。
スチールは革と異なりイメージ通りの形を出すのが難しかったですが、ほぼイメージ通りに上がりました。

以上、今回の修理は¥4400也。
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