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2012.05.26
ボロボロに見えるオールデンの修理

コチラは、オールデンの靴です。買ってから20年も経つので、ボロボロなんだけど修理可能だろうか?と御持ち込み下さいました。
見た目は、革が擦れて色あせていたり、汚れていたりと、御客様の仰るボロボロの表現にも納得がいきます。

更に、爪先はウェルトのぎりぎり迄すり減っております。

そして、カカトも調度交換時期でゴムが剥がれ出しております。
また擦れたり、色あせたりのコバやヒールが、いかにもぼろ靴と言った印象にしております。
もちろんを手を加えない限り、この靴は朽ちて行くだけです。しかし、手を加えれば奇麗な靴になります。使い古された表現ですが、この靴は正にダイヤの原石です。

そして、石ころをダイヤにしてやろうと手を加えて行きます。
先ずは、古いヒールを剥がしました。

そして、減り過ぎた爪先に先ずは革を足します。写真はその革が納まる段差を作った状態です。

そして、ヒールは新しい物を貼付けて

オリジナルと同様に真鍮釘を打ち込み、仕上げをすればヒールの修理完了です。

そして、爪先は先ほどの革を貼り、更にスチールが納まる様に加工して、取り付け完了です。

後は、色あせて、表面がばさついたヒールやコバをならして、インクを入れて磨き上げればご覧の様な艶のある奇麗なヒールへと生まれ変わりました。

そして、減り過ぎてなくなりかけていた爪先も新品時の厚み迄復活です。

そして、アッパーの擦れて色が薄くなった部分を補色して、磨けばご覧の状態です。さっき迄石ころに見えていたこの靴も、今ではダイヤみ見える様になりました。
以上、今回の修理は¥5700也(爪先革厚み調整1000円・ヴィンテージスチール1700円・ヒール交換2500円・靴磨き補色500円)
この靴の様に、素人目にボロボロに見えても、実は手を加えると、全く問題なくまだまだ履ける状態の場合が往往に御座います。処分を考える前に一度ご相談下さい。
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