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2012.11.01
イレギュラーな出し縫いに対応してみた。

こちらは、出し縫いの糸を作る途中で、これらの細い麻の単糸数本に縒りをかけ、松脂を塗り込んでて丈夫な縫い糸を作ります。
普段の注文では靴のデザイン、底付けの仕様によって3本〜4本の糸を縒って縫い糸を作りますが、今回は兎に角太く丈夫にと6本縒りの指定がございました。

縒りをかけ、単糸それぞれのの先端をほぐすと写真奥の様な状態になり、それに松脂を塗ると先に向かって細くなった糸先が出来上がります。

先ほどの細くなった糸先を針に巻き付けました。今回はナイロンの針を使いましたが、ナイロンの針が無い時代は猪の背中の太い毛を使って縫われておりました。
私も、細かいピッチで縫う時はナイロンより細い猪の毛を使用しております。
11月15日に猪猟が解禁されますのでボタン鍋を食べた後に、猪の毛で靴を縫い、猪を無駄なく頂いていると言う気持ちになって見たいものです。

そして、先ほど作った糸で出し縫いを終えました。糸が太い分糸同士の摩擦も大きく、ソールがダブルソールと言う事も有り、普段縫っている以上に時間と力を要しました。
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