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爪先の修理には、状態によって補修材を上から固定する、若しくは貼付けるだけでは、修理して間もなく口が開いてしまう場合がございます。

様々な靴を修理させて頂いて感じるのが、日本の靴よりも海外の靴の方が口が開きがちだと言う事です。

ここには、靴作りに対する考えや、国民性が隠れている様に思われます。間違いなく言えるのが、国産の靴メーカーは欧米の靴の様に口が開きクレームとなるのを恐れて、糊の接着力が非常に強力だと言う事です。

また、糊は仮止めで、靴底は縫い付けるもの。糊は程々の接着力で良いと言う考えで欧米では作られているのかもしれません。

また糊の質の違い、気候の違いも影響しているのかもしれません。

この様に、靴の作りを国産と海外品で比較するのは、国産車と外車を比較するのに似ている様に感じます。私は、国産車よりも外車、特にラテン車が好きです。故障も多く、しっかりと面倒を見てやらないとすぐに機嫌を損ねてしまうラテン車ですが、国産には無い楽しさが詰っている様に思います。

靴も同じで、マメに面倒を見る必要が有る靴程、履いていて楽しくさせてくれると思います。

写真のこの靴も同じです。エドワードグリーンの靴ですが、しばしば口の開きで修理にお持ち込み頂きます。
状態により、糊で貼付けるだけの修理から、縫い直しまでしてしっかりと手を入れる修理迄と、最適と思われる修理方法を提案させて頂いております。

この靴に関しては、ソールの減りもそれほど気になる物でもなく、この先もう暫くは履けるだろうと言う判断から、縫い直しをして靴底に穴が開く迄心配なく履ける様に修理します。

写真は、減った爪先に新しい革を接いで、その革の断面から包丁を入れて革を起こし、その中に出し縫いをかけ直した所です。

勿論、古い出し糸は取り除いてから、縫い直しているので見た目の変化は有りません。
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そして、端から革を伏せ戻して行きます。
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そして、仕上げをすれば靴底はご覧の様に爪先のみ、取って付けた様な新品の仕上がりとなっておりますが、側面、ウェルと上面、出し縫いは修理を感じさせない仕上がりです。

革を伏せてしまえば、一般的なレザーによる爪先補修に見えますが、新たな革片はしっかりと縫い付けられているので口開きの心配は当分有りません。

以上、今回の修理は¥2700也。


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