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エドワードグリーンの名作ドーヴァーのモカはスキンステッチによって縫い上げられております。今回はそのドーヴァー同様のスキンステッチにてモカを縫い上げます。
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先ずは、裁断です。通常の裁断は机の上に置いたら再断面が机と直角に交わる様に真っ直ぐ切るのが基本ですが、スキンステッチの場合は靴になった時に断面同士が重なり合う事を意識した角度で包丁を入れる必要があります。

写真では伝わり難いかも知れませんが、最後の写真は真上から見た状態です。エッジに薄らと断面の白い部分が見えますが、この僅かな包丁の入れ加減が縫い上がりを左右します。

また、質のいい革でないと奇麗な表情が出ないので、スキンステッチを縫うパーツは、質のいい革の中でも質のいい部位。牛のお尻の背中寄りの部分を使用します。
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次は穴開けです。

モカ部分は革の表面から錐を入れて革の断面に出すライトアングルと言う縫い方です。錐を出す位置が表面に近すぎると強度が無くなり縫っている間に裂けてしまいます。

かといって、ビビって深く錐を入れると、縫い上がった時にスキンステッチ特有の表情が奇麗に出ません。

ビビリが縫ったチキンステッチになってしまいます。

また、一穴でも失敗したらまた新しい革を切り出してやり直しとなる為、非常に気を遣う繊細な仕事のです。
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そして、コチラが穴開け完了。ドーヴァーのあの表情ですね。
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次は爪先の穴開けです。爪先は表面に縫い糸が見えないパラレルと言われるスキンステッチです。

これは先ほどと違って革の裏から錐を入れて、革の断面に出します。この縫い方も先ほど同様に気を遣う仕事で、穴開けの深さが非常に重要になってきます。
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そして、今回最も簡単なモカのエプロンの穴開けです。これは先ほど開けたモカの穴数と同じだけポンチで穴を開けて行きます。
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そして縫い糸の準備です。3本の麻糸を縒って松脂を塗り込んだ糸の先端に和裁で使うくけ針を加工して取り付けてあります。
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先ほど穴開けした所を用意した糸で縫って行きます。奇麗な表情を出すのには、緩すぎず、引きすぎずの適度な引き加減が求められます。穴開けで気力を使い切ったら、縫いが乱れます。ここは、落ち着いて革の表情を確認しながら慎重に縫い進めます。
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取り敢えず、爪先が縫い上がりました。しかし、今度は先ほどより長距離のモカ縫いが残っています。
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モカ縫いは、膝の上に適度な木片を乗せてその上でモカを合わせる様に固定して縫って行きます。
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これもまた、糸の引き加減が絶妙で、単純に先ほど開けた穴を拾って縫い進めるのですが、気の抜けない作業です。
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そして、縫い上がりです。皆さんご存知のあの顔になりました。
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後は、微修正を加えた木型で釣り込みに入ります。また続きは後日ご紹介致します。
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